【2月10日 AFP】バレンタインデーが近づく中、必死で「彼女」を探している1匹のカエルがボリビアにいる。

 ボリビア中部コチャバンバ(Cochabamba)のコチャバンバ自然史博物館(Cochabamba Natural History Museum)で飼育されているセイウェンカズミズガエルの「ロミオ(Romeo)」は、ヒトの力を借りながら10年間「ジュリエット」を必死で探してきたが成果は出ていない。このまま相手が見つからず子孫を残せなければ、種の絶滅となる可能性がある。つまり、ロミオは知られている限りではこの種で最後のカエルなのだ。

 野生生物保護団体「グローバル・ワイルドライフ・コンサベーション(Global Wildlife Conservation)」に協力している環境保護問題の研究者、アルトゥーロ・ムニョス(Arturo Munoz)氏は、ロミオには「希望を失ってほしくない」と話す。

 同団体は、ロミオの相手を見つける最後の機会をものにするため、出会い系サイト「マッチ(Match)」と提携して資金を募っている。集まった資金は、ボリビアの河川でオタマジャクシを含め、セイウェンカズミズガエルの雌を探す活動に使われる。

「自然にはまだ野生の個体が生息していると期待しており、この種を保護し繁殖させる計画を立ち上げられると、私たちはまだ希望を持ち続けてる」とムニョス氏は語った。

 セイウェンカズミズガエルの寿命は約15年。(c)AFP