【2月10日 AFP】韓国の文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-in)大統領は10日、平昌冬季五輪に合わせて同国を訪問した北朝鮮の形式的な国家元首、金永南(キム・ヨンナム、Kim Yong-Nam)最高人民会議常任委員長や、金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の妹で、同じく高官級代表団の一員として同国を訪問している金与正(キム・ヨジョン、Kim Yo-Jong)党中央委員会第1副部長と画期的な会談を行った。

 文大統領は高齢の金永南氏――これまでに韓国を訪問した北朝鮮高官の中で名目上の序列が最も上――と最も注目を集めている金与正氏を大統領府(Blue House、青瓦台)に迎えた。

 会談の前、文氏は笑顔で2人と握手を交わした。テレビ映像によると、兄からの親書を託されているとみられる金与正氏はその際、紋章入りの青いフォルダを手にしていた。

 米国は北朝鮮の「微笑攻勢」に警戒を呼び掛けているが、北朝鮮の高官級代表団は、五輪を機に朝鮮半島で繰り広げられている関係改善に向けた外交の目玉になっている。北朝鮮政府は年内にも文大統領を北朝鮮に招待するのではないかとの見方もある。(c)AFP