■「なぜ息子を殺した?」遺族との対面場面も

 ハッサン氏によれば、インタビューには全員が「自ら希望して」参加しており、減刑措置につながる可能性はゼロであることは知った上だという。

「彼らは後悔しているから参加するんですよ」と同氏は話す。

 番組で最も悲痛な場面は、元戦闘員と彼らの犠牲者とされる人々の母親が対面するところだ。

 ある回では、警察官だった息子2人をISに殺害された母親が怒りをぶつけた。「どうして私のアフマドとハミドを殺したの?」と詰め寄る母親の前で3人はうなだれた。

「あんたたちの友達だったでしょ。私の息子たち、あんたたちに悪いことでもした? なぜ私の家族をめちゃくちゃにしたの?」黒衣に身を包んだ母親は問い掛けた。

 刑執行を控えている死刑囚をテレビに出演させることに対して人権団体からは番組に対する批判の声も上がっている。

 だがハッサン氏は、インタビューは人権法にのっとっていると主張し、こう答えている。「私たちの国は戦争状態にある。主眼を置くべきなのはテロリストの権利ではなく、被害者の権利です」(c)AFP/Sammy Ketz