【2月9日 AFP】米ハリウッド(Hollywood)の大物プロデューサーだったハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏からのレイプ被害を告白した米女優ローズ・マッゴーワン(Rose McGowan)さんの被害当時のマネジャーで、映画プロデューサーのジル・メシック(Jill Messick)氏(50)が自殺したことが分かった。米メディアがメシック氏の遺族の話として、8日報じた。

 米メディアが掲載した遺族の声明文によると、メシック氏は以前からうつ症状に悩まされていたが、最近のセクハラ告発運動「#MeToo(私も)」をめぐる報道で当時の自分の立場や行いについて不正確な情報が伝えられ「餌食にされた」と感じていたという。

 マッゴーワンさんは1997年、サンダンス映画祭(Sundance Film Festival)に参加した際、滞在していたホテルでワインスタイン氏にレイプされたと主張している。メシック氏は当時、マッゴーワンさんを担当していたマネジメント会社アディス・ウェクスラー(Addis-Wechsler 、現インダストリー・エンターテイメント、Industry Entertainment)に務めていた。 

 マッゴーワンさんは昨年10月、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に対し、ホテルでワインスタイン氏と会う手配をしたのはメシック氏だったと説明していた。遺族によると、この告白と、続いてワインスタイン氏側が公表した電子メールのやり取りがニュースで大きく取り上げられたことが、メシック氏の精神状態に悪影響を及ぼしたという。

「情報が拡散するスピードが、ジルの人となりに関する不正確な主張を伝えていった。ジルは異議を唱えることもできず、また反論したいと望んでもいなかった」と遺族の声明は指摘。「ジルを中傷するような発言」をしたとして、マッゴーワンさんを非難している。

 マッゴーワンさんは「#MeToo」運動の推進者の一人として知られ、近く回顧録を出版する予定。(c)AFP