【2月22日 AFP】業界団体ウインドヨーロッパ(WindEurope、旧:欧州風力エネルギー協会)は今月初め、欧州における洋上風力発電能力について、昨年は25%増加したと明らかにし、再生可能エネルギーによる発電がより低価格となり、「素晴らしい」飛躍を遂げたと称賛した。

 450の欧州企業などが参加しているウインドヨーロッパによると、新たな風力発電所の建設事業は主にドイツと英国が後押ししており、2017年に完成した計13か所の発電所のほとんどに、どちらかまたは両国が携わっている。

 ウインドヨーロッパの広報担当者がAFPに述べたところによると、欧州では現在、風の強い日であれば、2億5000万世帯に供給可能な、1時間当たり最大1万5780メガワットの電力を風力発電で生み出せる。2017年に洋上および陸上の風力発電所で生み出された電力は、欧州における総発電量の11.5%を占めたという。

 一方でウインドヨーロッパのジャイルズ・ディクソン(Giles Dickson)氏は、「洋上風力発電への投資は現在、従来型の発電への投資と変わらない」と語った上で、新たに複数の施設が建設されたにもかかわらず、昨年の投資は60%低下し、洋上風力発電の長期的な展望は「不明瞭」だと述べた。

 洋上風力発電事業はベルギー、英国、デンマーク、ドイツ、オランダに集中しており、欧州の風力発電用タービンの98%はこれらの国々にある。(c)AFP