【2月8日 AFP】台湾東部で6日夜に発生したマグニチュード(M)6.4の地震で大きな被害を受けた人気観光地の花蓮(Hualien)では、余震が続く中、救助隊が傾いた建物から生存者の救出と遺体の収容を急いでいる。8日午前までに市内で9人の死亡が確認されたほか、消防当局によると250人余りが負傷、少なくとも58人が行方不明となっている。

 消防当局は一時、死者数を10人と発表したが、重複があったとして後に9人に訂正した。

 救助活動は、低層部が押しつぶされて大きく傾き危険な状態にある12階建ての雲翠(Yun Tsui)ビルを中心に、夜を徹して行われている。住居とホテルが入った同ビルでは、住民33人と宿泊客10人の行方が今も分かっていない。

 現場で救助活動に当たる地元消防当局の担当者はAFPの取材に、8日朝までにホテル部分で中国人女性1人とスタッフ1人の遺体を新たに発見したと語った。

 8日朝も強い余震が続いており、そのたびに救助隊が退避しては、揺れの収まるのを待って建物内に戻るのを繰り返している。

 ビル倒壊を防ぐため当局は昨夜、救助活動を一時止めて、大型のコンクリートブロックや鉄骨で建物を支える作業を行った。しかし、現場の赤十字(Red Cross)スタッフによると、建物の傾斜は7日夜から8日朝までに推計でさらに5%増したという。映像は8日撮影。(c)AFP