■「重大な成果の可能性」

 研究チームによると、食事の変化をがんの拡散を促進する生体内作用に関連づけたのは、今回の研究が初めてとなる可能性があるという。

 では、アスパラギンを制限した食事で、実際にがん患者の腫瘍拡散を阻止することにつながるのだろうか? これについて研究チームは、人のがんにおけるアスパラギンの役割に関して結論を急いだり、食事の変更を推奨したりするのは時期尚早と注意を促す。

 ハノン氏はAFPの取材に、「研究は重大な成果となる可能性がある」としながらも、今後さらに多くの研究を重ねる必要があることを強調した。

 ただ「人間に置き換えられる保証はない」と述べる一方で、マウスと同様の作用が働いていることを示す有望な兆候が見られたことを付け加えた。(c)AFP