【2月8日 AFP】米下院民主党トップのナンシー・ペロシ(Nancy Pelosi)院内総務(77)が7日の議会で、必要書類を持たない移民の若者の国外退去を防ぐ趣旨の演説を8時間以上にわたって行い、少なくとも過去108年間の議会演説の最長記録を打ち立てた。

 来月78歳の誕生日を迎えるカリフォルニア州選出のベテラン議員のペロシ氏は午前10時4分に演説を開始した。以降、話して話して話しまくった。

 ペロシ氏は8時間7分後の午後6時11分、ようやく演説を終えた。側近の一人によると、ペロシ氏は演説の間、10センチのハイヒールを履いたまま立ちっぱなしで、水以外何も口にしなかった。

 これまでの米議会演説最長記録は、ミズーリ州選出のチャンプ・クラーク(Champ Clark)下院議員が1909年に打ち立てた5時間15分だった。それ以前にもっと長い議会演説が行われたことがあるかどうかは不明だ。

 ペロシ氏は共和・民主の与野党上院指導部が7日に発表した連邦予算の合意について批判した。歳出上限を大幅に引き上げることで折り合ったこの合意によって、つなぎ予算の失効による政府機関の閉鎖は回避される見通しとなったが、移民問題は扱われていなかった。

 ペロシ氏は、未成年時に親に連れられ不法入国する形で米国に来た移民の若者たち、いわゆる「ドリーマー(Dreamers)」の国外退去を回避する移民法案について採決を行うことをポール・ライアン(Paul Ryan)下院議長が確約しない限り、与野党指導部の予算合意に反対すると述べた。(c)AFP/Michael Mathes