【2月7日 AFP】(更新、写真追加)ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相率いる保守系与党キリスト教民主・社会同盟(CDUCSU)と第2党の社会民主党(SPD)は7日、新たな「大連立」政権発足へ向けて合意に達した。独メディアが報じた。欧州最大の経済大国で4か月続いていた政治的空白に終止符が打たれる見通しだ。

 独週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)、公共放送ARD、大衆紙ビルト(Bild)の各メディアは、最後まで残っていた双方の主張の相違が克服され、4期目のメルケル政権発足に向けた協定に署名する準備ができたと報じた。

 英国のEU離脱(ブレグジット、Brexit)や移民問題などをめぐり厳しい交渉を迫られている欧州連合(EU)加盟国はこの展開に胸をなで下ろすことだろう。第2次世界大戦(World War II)後のドイツで最長期間となった連立交渉と政治的空白により、欧州の指導者で最も強いといわれるメルケル氏の影響力は国内外で弱まっていた。

 ただし、メルケル氏が4期目の就任宣誓を行うにはまだ最後のハードルがある。CDU/CSUとSPDの間で激論が交わされた連立協定はこれから、連立に懐疑的なSPD党員の承認を受ける必要がある。

 新たな「大連立」の合意に至るまでには、CDU、CSU、SPDの代表らが数日間にわたって長丁場の協議を行い、外交から労働問題、医療保険まであらゆる政策について交渉していた。(c)AFP