【2月7日 AFP】平昌冬季五輪で2大会連続の金メダルを目指すフィギュアスケート男子の羽生結弦(Yuzuru Hanyu)について、コーチが大会には万全の状態で臨めると話し、負傷した足首への不安を否定した。

 羽生は昨年11月の練習中に足首を痛め、以降は静かな環境で練習を続けている。ブライアン・オーサー(Brian Orser)コーチは、16日に江陵アイスアリーナ(Gangneung Ice Arena)で行われる男子シングルのショートプログラム(SP)までには仕上がると話している。

「非常によくトレーニングできている。ここ数週間ですべてがかみ合ってきているし、みんなすごく前向きになっている。大会までの一分一分が勝負だが、ユヅルの頑張りには本当に感銘を受けている。状態は日々上がっているが、われわれには目標がある。すべきこと、達成しなくてはならないことはしっかりわかっているので、それに取り組んでいく」

 フィギュアスケートの男子シングルで五輪連覇を達成すれば、1948年のサンモリッツ大会と1952年のオスロ大会で連覇した米国のディック・バトン(Dick Button)氏以来の快挙となる。羽生は金メダルの最有力候補だが、日本のフィギュアスケート関係者は羽生の回復の度合いに関する話題を避けていて、詳しい状態はわかっていない。

 五輪有数の人気スポーツで屈指の知名度を持つ羽生の状態は、大会関係者としても気になるところだが、今季は米国のネイサン・チェン(Nathan Chen)や宇野昌磨(Shoma Uno)、スペインのハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez)、中国の金博洋(Boyang Jin、ジン・ボーヤン)も結果を残していて、平昌でもメダル争いは白熱することが予想される。

 それでもオーサーコーチは「100パーセントになるよ。去年の夏、7月にトレーニングを再開したときに、こう言ったのを覚えている。現時点で五輪に向けた準備はできているとね。8月には出られる状態になっていたんだ」と話し、熱心なファンの不安を一蹴した。

「つまり、やるべきことはその時点で終わらせていて、それが一種の貯金になっている。ありがたいことに、それが今になって生きてきている。現在行っているのはピークに戻す作業。主にコンディショニングと通し練習だ。リンク外でのコンディショニングは十分にできているし、ある意味で今のユヅルはこれまでで一番強い。とはいえ、もう少し時間は必要だ」 (c)AFP/Alastair HIMMER