【2月6日 AFP】国連人道問題調整事務所(OCHA)は6日までに、エチオピアでオロモ(Oromo)人とソマリ(Somali)の衝突で家を追われた住民がおよそ100万人に上るとの報告書をまとめた。

 エチオピアでは2017年を通じて、人口が最大のオロモ人とソマリ人がそれぞれ住む州を隔てる境界地帯で両民族間の戦闘が散発的に発生。特に9月には衝突がエスカレートし、政府の推計で数百人が死亡したほか、大勢が避難した。

 AFPが入手したOCHAの報告書によると、国際移住機関(IOM)が同年11月に実施した調査で、この紛争に関連した避難が以前に知られていたよりも広い範囲に及んでいることが判明。

 避難民は同年だけで70万人に達し、全体では約100万人と、エチオピアで近年発生したものとしては最大規模であることが分かった。

 エチオピアでは民族ごとに州が再編されており、オロモ人とソマリ人はそれぞれ主にオロミア(Oromia)州、ソマリ(Somali)州に暮らす。しかし、隣接する両州の境界付近の土地や資源の管理権をめぐって長年争ってきた。

 昨年対立が急に悪化した原因は不明だが、双方が残虐行為をしたと非難し合い、それぞれの州にいる相手側民族の住民が避難を余儀なくされている。(c)AFP