【2月6日 AFP】1960年代に人気デュオ「サイモン&ガーファンクル(Simon and Garfunkel)」で活躍した米フォークロック界の大御所、ポール・サイモン(Paul Simon、76)が5日、今年の北米・欧州ツアーを最後にツアー活動から引退すると発表した。

 50年間にわたるキャリアの最後を飾るツアーは、5月16日のカナダ・バンクーバー公演を皮切りに北米と欧州の各地を回り、7月15日に英ロンドンの公園ハイドパーク(Hyde Park)で開かれるコンサートで幕を閉じる。

 ハイドパークでの公演はツアー発表前から「フェアウェル(さよなら)」公演としてチケット販売が開始されていた。サイモンは2012年にも同園で自身のキャリアを振り返る公演を行い、ライブアルバムとしてリリースしている。

 サイモンは声明で、昨年12月に長年バックバンドで演奏してきたギタリストのバンサン・ヌギニ(Vincent N'guini)さんが死去してから、引退についてより真剣に考えるようになったと説明。

 一方で、ツアー引退を決めた大きな理由として「遠征、そして妻や家族と離れて過ごす時間が、演奏の喜びを奪っていると感じる」と述べている。サイモンの妻は同じくフォーク歌手のエディ・ブリッケル(Edie Brickell)。

 サイモンはファンに向け、「過去50年間にわたって、私の演奏を見に来てくれた世界中の大勢の人々に大きな感謝の言葉を送って去りたい」と意気込みを表明。ファイナルツアー後にも公演を行う可能性はあるものの、自身が支援する環境保護などの活動のための慈善公演に時折応じる程度になるとしている。(c)AFP