■重い罰金と社会的制裁

 人口34万7000人のアイスランドで、今回の改革の影響を受けるのは、約1180社とその従業員14万7000人。同一賃金の支払いを証明できない場合は、アイスランドの男女平等庁(Gender Equality Agency)に報告され、1日当たり最高400ユーロ(約5万5000円)の罰金を科されることになる。

 小規模企業は、2021年12月31日まで新法の適用を免除されるが、すべての政府省庁と行政機関、一部の企業は、2018年12月31日までに新制度に従う必要がある。

 欧州の他のいくつかの国でも同様の動きはあるが、今回のアイスランドの新法ほど思い切ったものはまだ見られない。

 英国政府は昨年、従業員250人超の企業に対し、男女間の賃金格差の詳細を公表するよう命じた。拒否した企業は制裁が科される恐れもある。

 また、ドイツでは最近、同じ業務に就く異性の同僚との間に賃金格差があるかどうかを知ることのできる権利を従業員に与える新法が施行されている。(c)AFP/Jeremie RICHARD