【2月5日 AFP】エクアドルで4日、大統領の再選を再び制限する規定を盛り込んだ憲法改正の是非を問う国民投票が実施され、賛成票が64%に達した。2021年の次期大統領選で返り咲きを狙うラファエル・コレア(Rafael Correa)前大統領に対し、国民がはっきりと出馬阻止の意思を表明した格好だ。

 再選制限規定は、コレア氏が大統領だった2015年に廃止されていた。今回の国民投票は、敵対する現職のレニン・モレノ(Lenin Moreno)大統領が主導して行われたもので、選挙管理委員会の発表によれば、有権者の64%が大統領の長期政権を阻む規定の復活に賛成票を投じた。

 また、コレア氏が大統領時代に創設した裁判官ら公職者の選定を担う委員会についても、63%が再編に賛成。前大統領の「遺産」といえる制度が事実上一掃される見通しだ。

 今回の投票結果は、深刻な内部分裂に陥った左派与党「国家同盟(Country Alliance)」の支配権をめぐるコレア派とモレノ派の対立で、モレノ氏が勝利したことを意味する。

 選管の発表にわずかに先立ち、モレノ氏は「明確かつ圧倒的な勝利」を宣言。「対立は過去のものとなった。今こそ、団結に立ち返るときだ」と支持者らに語った。(c)AFP/ Santiago PIEDRA SILVA