【2月5日 AFP】開催が迫る平昌冬季五輪に韓国と北朝鮮の合同で出場するアイスホッケー女子チームが4日、初めてとなる練習試合に臨み、スウェーデンチームと対戦した。会場前には南北合同チーム結成に対する抗議者らが集まり、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長の写真を踏み付けるなどして怒りを表明した。

 五輪開幕を5日後に控え、初めて氷床の状態を試した合同チームは、スウェーデンに1-3で敗れた。

 過去1年、核武装を進める北朝鮮と韓国との間では緊張が高まる一方だったが、この合同チームは両国が到達した画期的合意の一環で結成された。

 しかし韓国内では、北朝鮮選手を同国チームに迎えることをめぐって論争が巻き起こり、政治目的のために自国選手の五輪出場の機会を奪っているとする非難の声も上がっている。

 この日競技場の外では厳重な警備の下、合同チームのサポーターらとデモ隊が対峙(たいじ)し、双方の鋭い対立を浮き彫りにした。

 北朝鮮選手の参加を支持する人々は「平和五輪」と唱和した一方、通りをはさんで集まったデモ隊は「平壌五輪」と叫び、北朝鮮に平昌五輪の乗っ取りを許したと抗議した。(c)AFP