【2月4日 AFP】エジプトの考古学チームは3日、保存状態の良い希少な壁画で飾られた古代王朝の巫女(みこ)の墓を公開した。

 ハレド・イナニ・エズ(Khaled el-Enany Ezz)考古相は記者団に対し、首都カイロ南郊のギザ(Giza)台地のサッカラ(Saqqara)で見つかったこの墓は、豊穣(ほうじょう)と安産の女神ハトホル(Hathor)に仕える巫女ヘトペト(Hetpet)のために建てられたものだと発表した。

 この墓は、エジプト政府考古学委員会のムスタファ・ワジリ(Mostafa Waziri)委員長率いるチームがギザ西部墓地を発掘調査していた際に発見した。

 考古省によると、ギザ西部墓地にはエジプト第5王朝の高官の墓が複数あり、1842年以降にいくつかは発掘済みだという。

 考古省は「この墓には、狩りや漁の場に立っていたり子どもたちから供物を受け取ったりするヘトペトを描いた優れた壁画があり、保存状態も極めて良好だ」としている。壁画にはミュージカルや踊りの場面が描かれているほか、当時は家畜とされていたサルを描いた場面も2つあった。一つでは果物を取って食べており、もう一つでは楽団の前で踊っていた。

 イナニ考古相によると、この墓からは清めの水盤が見つかり、それに墓のあるじの名と役職が刻まれていたという。イナニ考古相は「ドイツの調査チームが1909年、ヘトペトあるいは同名の女性の名前が刻まれた古文化財一式を発見した。この古文化財は当時、ベルリン博物館に運ばれた」「109年の時を経て、われわれはヘトペトの名を冠したこの墓を発見したのだ」と述べた。

 ワジリ氏はギザ西部墓地の発掘を継続する意向で、さらなる発見に期待を寄せている。(c)AFP