【2月4日 AFP】2017-18アルペンスキーW杯は3日、ドイツのガルミッシュ・パルテンキルヘン(Garmisch-Partenkirchen)で女子滑降第6戦が行われ、米国のリンゼイ・ボン(Lindsey Vonn)がW杯通算80勝目を挙げた。しかし、平昌冬季五輪に出場予定だったチームメートのジャクリーン・ワイルズ(Jacqueline Wiles)が転倒により五輪出場が不可能になる大けがをしたため、喜びを表すことはなかった。

 ヘリコプターで地元の病院へ搬送されたワイルズは、膝の十字靱帯(じんたい)を断裂し、腓骨(ひこつ)と脛骨(けいこつ)を折る重傷と診断され、五輪出場は不可能になった。平昌五輪のアルペン女子は12日の大回転から始まり、花形種目の滑降は21日に行われる。

 大会3連覇を果たしたボンだが、チームメートが大けがに遭ったことで、W杯通算80勝という節目の勝利を喜べる状態ではなかった。転倒の瞬間に顔をゆがめたボンは「ジャッキーが病院にいる以上、喜んだりお祝いしたりするのはすごく難しかった」と話した。

 二人の関係は、2015-16シーズンに資金不足に陥り、活動の継続が危うくなっていたワイルズをボンが助けたことから親しくなった。ボンはワイルズに自身の慈善団体の大使を任せて以来、先輩として面倒を見ていた。

 ワイルズは2週間前にイタリアのコルティナダンペッツォ(Cortina d'Ampezzo)で行われた滑降第5戦を含め、キャリア通算で2回表彰台に入っていた。(c)AFP