【2月2日 AFP】米音楽界で最高の栄誉とされるグラミー賞(Grammy Awards)を主催する全米レコード芸術科学アカデミー(Recording Academy)は1日、女性の受賞者が少ないとの抗議を受けて発表した声明で、性差別をなくすことに今以上の努力を注いでいくと宣言した。

 声明ではグラミー賞における性別役割を分析する目的で、独立した特別委員会を設けることを表明。「組織として我々が行っていることをあらゆる角度から再考し、音楽業界で女性の進出を妨げている有形無形のバリアーや偏見を克服するために何ができるかを把握する」と述べた。

 これに先立ち、グラミー賞授賞式が行われた1月28日には、2002年からレコーディング・アカデミーの会長を務める音楽プロデューサーのニール・ポートナウ(Neil Portnow)氏の発言が物議を醸していた。

 ポートナウ氏は、音楽業界は女性を歓迎する態度を示し、新しい女性アーティストの育成も強化する必要があると述べたが、女性アーティストがもっと受賞するには「心と魂に創造的なミュージシャン志望の女性たちがさらに努力するところから始めなければならない。彼女たちならば業界に歓迎されるだろう」と付け加えた。

 このコメントには歌手のケイティ・ペリー(Katy Perry)やピンク(P!nk)を筆頭に多くの著名な女性たちから非難が殺到。ピンクは「音楽業界の女性たちが『さらに努力』する必要はない─女性アーティストたちは皆、初めからずっと努力している」と手書きのコメントをツイッター(Twitter)に投稿した。(c)AFP/Shaun TANDON