【2月4日 CNS】北京市住房・城郷建設委員会は、北京(Beijing)市内の既存の集合住宅に増築したエレベーターの設置台数は459台で、このうち274台がすでに運用されており、2020年までには1000台以上設置することを目標に掲げていると発表した。

 関連部署の推計によると、1980年から2000年までに全国で建設された老朽住宅は面積規模にして約80億平方メートル、そのうち7割以上の老朽住宅にエレベーターが無い。設置が必要な老朽住宅の数は北京市だけでも8万棟、25万区画に上り、そこには400万世帯が暮らしている。

 北京市の高齢化が進むにつれ、エレベーターの無い2階建て以上の建物に住む市民からの切実な要望もあり、市政府は居住条件の改善に踏み切った。

 老朽住宅にエレベーターを増築するため、北京市は多くの優遇政策を打ち出している。市住房・城郷建設委員会は増設を検討する過程の簡素化や、施工許可などの手続きを省略し、審査に必要な書類は設計図やエレベーター設置報告書のみとした。市の監督部署も審査にかかる時間を短縮化するなど、エレベーター増設を展開するためさまざまな措置を講じている。

 北京市はまた、エレベーター増設のための補助金政策も明らかにしている。エレベーター購入や設置費用1台につき24万元(約412万円)の補助金を支給としており、増設に伴う電気・水道などの移設費用も状況に応じて補助金を支給する。(c)CNS/JCM/AFPBB News