【1月31日 CNS】成田空港で24日夜、ある格安航空会社(LCC)が目的地の上海での降雪のために欠航となり、この便に乗る予定だった計180人のうち、中国人旅行客175人が空港に足止めされた。旅行客が航空会社の職員ともみあいになるトラブルが発生し、一人が警察に連行される騒ぎとなった。

 客は搭乗エリアに残されたまま、空港規定により同エリアが午後11時に閉鎖されるという中国語の説明がないまま航空会社の職員から退去を求められ、不満が噴出。在日中国大使館が緊急に対応し、一部の中国人客は航空会社が案内するホテルに滞在したが、残り約100人はエリア付近にとどまることになり、一部は航空会社職員ともみ合いになった。

 大使館の折衝で、航空会社は空港に残された客に適切な対応をすることを承諾し、食事の手配などを行った。空港に足止めされていた客は当初の予定から二日遅れの26日早朝、上海に向かうほかの便に搭乗して帰国した。大使館はまた、連行された客について公正な方法で問題を処理するように警察に要請した。

 この問題について在日中国大使館は、「LCCは低コストで運営されているため対応には限界があり、搭乗便変更に常に対応できる訳ではなく、食事や宿泊先の手配にも責任を負わないことなどを、予約時に確認すべきだ。突発的な状況には理性的に対処し、過度の権利保護や不要な争いは避けねばならない」と中国人旅行客に向けて注意を喚起した。(c)CNS/JCM/AFPBB News