【1月30日 AFP】哺乳類と鳥類は、急速に進む地球の気候変動を生き延びる可能性がすべての動物の中で最も高いとする研究論文が29日、発表された。

 米学術誌「ネイチャー・エコロジー・アンド・エボリューション(Nature Ecology and Evolution)」に掲載された論文によると、2億7000万年にわたる寒冷期と温暖期の変動の中で動物がどのように存続してきたかについて約11万5000種を分析した結果、爬虫(はちゅう)類や両生類よりも恒温動物の方が気候の変化にうまく対応することが示されたという。

 論文の主執筆者で、カナダ・ブリティッシュコロンビア大学(University of British Columbia)の研究者のジョナサン・ローランド(Jonathan Rolland)氏は「哺乳類と鳥類の方が生息域を伸張拡大する能力により優れていることが、今回の研究で確認された」と話す。

「このことは、種の絶滅率と未来の地球の状態に重大な影響を及ぼす可能性がある」

 約6600万年前に巨大な隕石(いんせき)が地球に衝突し、その残骸が大気中に巻き上げられた影響で地球の気温が数十年間にわたり低下した。この衝撃的な現象により、大型肉食恐竜ティラノサウルス・レックス(T・レックス)から三本角の草食恐竜トリケラトプスまでの世界の非鳥類型恐竜が絶滅に追い込まれた。だが、恒温の陸生哺乳類は生き残り、捕食性の恐竜が死滅したことによって繁栄した。

 現在の地球温暖化は新たな「大量絶滅事象」を引き起こしている。この大量絶滅は恐竜の絶滅以来初で、地球上でこの5億年間に6回目となる。

 過去の研究では、地球温暖化が始まった産業革命以前に比べて最大で100倍速いペースで動物種が姿を消していることが明らかになっている。

 ローランド氏と研究チームは、化石記録と遺伝子データを調査し、過去2億7000万年間における動物種の生息域と各動物種が生き延びることができた気温の変動幅を再構成した。

 例えば約4000万年前、温暖期にあった地球の気温が次第に低下した際には、哺乳類と鳥類は変化にうまく適応して新たな生息地に移動したが、変温動物はそれほどうまく適応できなかった。

「これは、南極地方や温帯にも爬虫類と両生類の数が非常に少ない理由を説明しているのかもしれない」と、ローランド氏は指摘した。同氏によれば、爬虫類と両生類も環境圧の下で進化する可能性はあるが、より多くの時間を要するという。

 活動のための熱源が体内にある哺乳類や鳥類などの内温動物は体温調節が可能で、胚や子を温かい状態に保つことができるため、生存の可能性が高まる。さらに、体温が環境によって決まる変温性の外温動物よりも、内温動物の方が生息地の移動や冬眠も容易となる。

 動物種にみられる過去の進化や絶滅について研究することで、これまでに発生したどの自然変動よりもはるかに急速に進行している現在の人為的気候変動が地球の生物多様性にどのように影響するかに関する決定的な手がかりを得ることができる。(c)AFP