【1月25日 CNS】中国政府は、2017年の国内総生産(GDP)が前年比6.9%増の約82兆7億元(約1429兆円)だったと発表した。成長率も2ポイント上昇し、1年前に政府が定めた目標値予測6.5%前後を大きく超えた。中国国家統計局は、2017年の中国経済は安定しつつあり、予想を上回る成長率が得られたとしている。

 GDPを四半期別にみると、2017年第1、第2四半期がそれぞれ前年同期比6.9%増、第3、第4四半期がそれぞれ同6.8%増だった。

 産業別の付加価値は、農業など第1次産業が6546億元(約11兆3156億円)で、前年比3.9%増。鉄鋼、製造業など第2次産業は33兆4億元(約578兆円)で、前年比6.1%増。金融、サービス業など第3次産業は42兆7032億元(約738兆円)、前年比8%増だった。

 また、2017年の固定資産投資額は63兆1684億元(約1091兆円)で前年と比べ7.2%増加したものの、伸び率は0.9ポイント下落。このうち、不動産開発投資額は10兆9799億元(約189兆円)で前年比7%増、伸び率は0.1ポイントの微増。一般消費品小売総額は36兆6262億元(約633兆円)で前年比10.2%増、伸び率は0.2ポイント下落している。

 このほか、国民の可処分所得は一人当たり2万5974元(約44万8970円)で、前年と比べて9%増加。物価変動要素を差し引いた実質成長率は7.3%増で前年比1ポイント上昇し、国民収入の成長速度がGDPの成長速度を追い抜くという結果になった。

 国家統局の寧吉喆(Ning Jizhe)局長は、「2017年の国民経済は継続して安定した歩みをみせ、全体的にも予想よりも良好に発展した。その中でゆとりある社会作りを目指し、まい進していかなくてはならない」と述べた。また、「経済が動いている中で多くの困難や挑戦に向き合うことになるだろうが、成長の質や効率を上げていくにはまだまだ時間がかかるだろう」とも指摘した。(c)CNS/JCM/AFPBB News