【1月27日 CNS】中国では近年、Eコマースや出前など、新たな営業形態の発展に伴い、プラスチックやビニールなどの包装容器消費量が急増しており、環境問題に発展している。白いビニール袋などをポイ捨てすることから、「白色汚染」とも呼ばれている。

 国務院弁公庁は2007年末、通称「限塑令」と呼ばれる、プラスチックやビニールなどの包装容器の生産、販売、使用を規制する通知を発表。厚さ0.025ミリ以下のレジ袋の生産、販売、使用の禁止と、すべてのスーパーやデパート、市場などの小売店で、レジ袋の無料提供を禁止した。

「限塑令」が発表された直後の2008年、中国国内で使用されたレジ袋は1日あたり30億枚以上で、このうち市場だけで10億枚に上った。あれから10年、市場では相変わらずレジ袋が無料で提供され、さらにEコマースや出前といった新たな業態の発展により、16年は運送業界だけで147億枚を超えるレジ袋が使用されていたことがわかった。

 市場で働く人たちは、「商品が包装してあるスーパーと違って、魚や肉を計り売りする私たちにとって『限塑令』は非現実的な話。お客さんが自分でレジ袋を用意して来るはずがない」と話す。一方、スーパーで有料のレジ袋を毎回購入するという消費者は、「自分で袋を用意するのは面倒だし、買ったレジ袋は自宅でゴミ袋としても使える」と話す。