【1月24日 CNS】中国国家統計局が公表したデータによると、2017年の出生数は16年に比べて減少した一方で、第2子が出生数総数の半分以上を占めていたことがわかった。

 夫婦が二人まで子どもを持つことを認める「二人っ子政策」を16年に実施してから、出生数は明らかに増加した。同年の出生数は1786万人、翌17年は1723万人だった。

 北京大学(Peking University)社会学部の陸傑華(Lu Jiehua)教授は、「17年の出生数のうち、第2子が占める割合は確かに増えた。二人っ子政策が実施されてからの効果がやっと現れ始めた」と話す。

 出生数自体が減少していることについて、国家統計局人口・就業統計司の李希如(Li Xiru)司長は、「中国人女性の人口構成の変化が原因の一つだ。経済・社会の発展により結婚、出産年齢が年々遅くなっていることも原因だ」と分析する。

 子どもを産むかどうかについて、経済状況が大きく影響している。アンケート調査の結果、高い養育費、託児サービスの不足、女性の仕事のプレッシャーなどが主な理由として挙げられている。

 南開大学(Nankai University)人口・発展研究所の原新(Yuan Xin)教授は、「養育費の増加は生活水準が上がってきたことの象徴。生活水準が下がることはもうないため、政府がサポートするしかない」と話す。公立の託児所・幼稚園の設立や、義務教育の延長、貧困家庭への養育補助など、具体的な政策が必要だと指摘する。

 陸教授は、「早急に出産制限を開放し、推奨するための政策を打ち出すべきだ。そうでないと挽回は困難だ」と話した。(c)CNS/JCM/AFPBB News