■放射能に対する恐怖

 北朝鮮に接する中国側の国境地域では、北の核実験やそれに伴う事故、ひいては核戦争によってもたらされる放射能汚染に対する恐怖が高まっている。

 昨年9月の北朝鮮による6回目の核実験の後、中国の環境保護省は緊急の放射線モニタリングを実施したが、異常は見つからなかった。

 当局は今月、丹東市の国境付近で放射線モニターと保護装置が正常に作動するかどうか確認作業を行った。

 AFP取材班はさらに遠く離れた拉古哨村(Lagushao Village)で、小屋の中に設置された「放射線環境自動監視局」が音を立てて作動しているのを確認した。

 同監視局は、環境保護省のオンラインネットワークに掲載されていないことから、最近設置されたものとみられる。この件についてAFPは環境保護省にファクシミリで質問を送ったが、これまでのところ回答はない。

 北朝鮮と国境を接する吉林(Jilin)省の国営新聞は先月、核攻撃や原子力災害の発生時にどう対応したら良いか説明するイラスト入りの詳細な記事を1ページ全面に掲載した。記事には「近くに川や湖、池があれば、身を守るため飛び込む」「鼻孔を洗い流し、口をゆすぎ、外耳道を洗浄する」などと書かれていた。(c)AFP/Ryan MCMORROW