【1月23日 東方新報】調理師の協会である中国烹飪協会の統計によると、2017年の中国全土の外食産業収入総額は3兆9000億元(約67兆円)に上る見通しで、前年と比べて10.7%増えている。

 同協会が発表した「2017年美食消費報告」によると、昨年のデリバリー市場の売上は2000億元(約3兆439億円)を超える見込み。売れ行きが最も良かった料理は「ピータンがゆ」で、ある注文サイトでは、年間約1900万食のピータンがゆが売れたという。

「デリバリーの最強王者」と呼ばれる浙江省(Zhejiang)温州市(Wenzhou)在住のある利用者は、昨年1年間に1639回もデリバリー注文をしたそうだ。

 同報告からは、普段の昼食や夕食では、やはり当然というべきか中華料理が売上全体の57%を占め、高い地位にあることがわかる。中でも、最も人気なのが火鍋だ。斬新なデザインや流行を先取りした店構えなど、2017年は多くの新興の火鍋店が若い世代を魅了した。

 中華料理以外では、ファストフードも急速に伸びており、全国の外食産業店舗数の16%を占める。また西洋、日本、韓国料理など国際的なグルメのニーズも高く、これら3分野で一定のシェアを維持している。

 こうした外食での消費をけん引しているのは、若い世代だ。消費全体の約50%の注文に90年代、2000年代生まれが貢献している。食べ物の好みも年代層で異なり、90年代生まれの世代は、「ケーキなどスイーツが好き」だと答えた者が中華料理を好む者より多い。

 外食消費に占める料理の割合を世代別に見ると、70年代生まれは92%が伝統的な中華料理を好んでいる。同様に80年代生まれの68%は中華料理、それ以外はファストフード(13%)、スイーツ(7%)、外国料理(4%)という結果となり、90年代生まれで中華料理を好むのは19%程度だった。

 また統計では、6割以上の消費者が夕食のほかに夜食を取る習慣があるという。6割以上の消費者が、「毎週に少なくとも1~2度は夜食を食べている」のに対し、「まったく夜食を食べない」と答えた人は約2割だった。(c)東方新報/AFPBB News