【1月20日 AFP】フィギュアスケート欧州選手権(ISU European Figure Skating Championships 2018)は19日、ロシア・モスクワで男子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、ハビエル・フェルナンデス(Javier Fernandez、スペイン)が合計295.55点で優勝し、自身初の五輪メダル獲得がかかる来月の平昌冬季五輪に向けて弾みをつけた。

 ロシア選手権(2018 Russian Figure Skating Championships)覇者の新鋭ドミトリー・アリエフ(Dmitri Aliev)が合計274.06点で銀メダル、同じくロシアのミハイル・コリヤダ(Mikhail Kolyada)が合計258.90点で2年連続の銅メダルに輝いた。

 フリーで貫録のパフォーマンスを披露し、次世代の若手らを圧倒したフェルナンデスは、セルビアのザグレブで開催された2013年大会から6連覇を果たし、オンドレイ・ネペラ(Ondrej Nepela、旧チェコスロバキア〈現チェコ〉)氏が1973年に樹立した大会5連覇の記録を更新すると、「フィギュアスケートでスペインの歴史をつくるのは、いつでも素晴らしいことだ。満足な滑りに加え、また一つタイトルを勝ち取れたこともうれしい」とコメントした。

 17日のショート・プログラム(SP)でトップに立った26歳のフェルナンデスは、小説「ドン・キホーテ(Don Quixote)」を原作としたミュージカル「ラ・マンチャの男(Man of La Mancha)」の曲に乗せた4分半の演技で、大きなミスなく滑り切った。冒頭の4回転トーループに続き、4回転サルコーと3回転トーループの2連続ジャンプで会場のメガスポルト・アリーナ(Megasport Arena)を魅了した後、もう一つの4回転サルコーではバランスを崩して氷に手を突いたが、体勢を崩したのはこの場面だけだった。

 通算2度の世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships)制覇を誇り、4年前のソチ冬季五輪では惜しくもメダルを逃したフェルナンデスは、通算6個目の欧州タイトルを手に自身3回目にして最後になるであろう五輪での初の表彰台へ準備を整えると、「五輪を控えた最後の大会だから、予行練習のためにここへ来た。調子を上げるためにここへ来て、シーズンベストを出せたから目的は果たせた」と語った。

 アイスダンスのショートダンス(SD)では、フランスのガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)/ギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)組が、エド・シーラン(Ed Sheeran)の楽曲「シェイプ・オブ・ユー(Shape of You)」のラテン音楽に乗せたプログラムで81.29点を記録し、大会4連覇に近づいた。

 20日のフリーダンス(FD)で優勝を争うライバル勢では、ロシアのアレクサンドラ・ステパノワ(Alexandra Stepanova)/イワン・ブキン(Ivan Bukin)組が75.38点で2位につけており、イタリアのアンナ・カッペリーニ(Anna Cappellini)/ルカ・ラノッテ(Luca Lanotte)組が74.76点で3位に続いた。(c)AFP/Nick REEVES