【1月19日 AFP】カナダ西部アルバータ(Alberta)州で衛生当局が米ファストフード大手バーガーキング(Burger King)のフランチャイズ店に抜き打ち検査を実施したところ、店舗内で外国人従業員が生活していた形跡を発見していたことが分かった。州労働省などが強い懸念を示している。

 同店を経営する「サディク・ホールディングス(Sadiq Holdings)」に対する当局の公開報告書によると、衛生監視員が17日に同州レスブリッジ(Lethbridge)で抜き打ち検査をした際、外国人従業員用とみられるマットレスや家庭用品が店内にあるのを発見。当局はマットレスなどの撤去を命じ、今後、従業員を店内に居住させないよう求めた。

 現地紙カルガリー・ヘラルド(Calgary Herald)は「従業員の出身地がどこであるかにかかわらず、職場で不適切に扱いを受けるべきではない」という、地元議員シャノン・フィリップス(Shannon Phillips)氏のコメントを伝えている。

 保健当局は、レストランの調理場は衛生上、生活空間とは別でなければならないと指摘。ただしカルガリー・ヘラルド紙によるとバーガーキング側は、店舗オーナーは従業員を店に住まわせていることを否定していると主張している。

 隣国・米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)政権が移民や難民の入国を厳しく制限しようとしている一方で、カナダは昨年11月、今後3年間で100万人の移民を受け入れる方針を明らかにした。また、昨年カナダで提出された難民申請数はこれまでの倍に増加。米国での取り締まりを恐れた移民たちが、カナダに入国したことが理由の一つとみられている。(c)AFP