【1月19日 AFP】女子テニスのマリア・シャラポワ(Maria Sharapova、ロシア)は、ビリー・ジーン・キング(Billie Jean King)氏の物語に刺激を受けたことで、「氷の女王」的な振る舞いから卒業し、若手選手にプラスの影響を与える存在になりたいと話している。

 現在、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2018)に出場しているシャラポワは18日、過去の自分は利己的な振る舞いをしていたことを認めた一方で、キング氏を題材にした映画『Battle of the Sexes』のプレミアに招かれたことで、その一面が変わりつつあると語った。

「ビリー・ジーン氏が、ロサンゼルスでの公開に招待してくれました。楽しかったです。彼女は私の前例が、最終的には次世代の手本になるのだと教えてくれました」

 同日付のある新聞のコラムでは、オーストラリアの元テニス選手であるエレナ・ドキッチ(Jelena Dokic)氏が、シャラポワにはツアーで友人が一人もおらず、若手選手と励ましの言葉を掛け合っても、ドーピング違反で処分されたことによって、ロッカールームでの人気は上がっていないと指摘した。

「それは自覚していたと思います」と話したシャラポワは、「すぐにはピンときませんでした。テニスはとても自己中心的なスポーツです。自分の周囲には、勝つために何でもしてくれる人たちがいますから」とすると、「それは優勝するために必要なことではありますが、自分たちのことだけでなく、もっと大きくて、もっとたくさんのことを考えていかなければなりません」と強調した。

 シャラポワはまた、ドキッチ氏のように将来はコラムニストとしてテニスの持論を伝えたいと話し、「解説者になる前に、執筆活動をしてみたいと思っています。それは確かです」とキャリアの先を見据えた。

 運動能力向上薬のメルドニウム(Meldonium)を摂取したとして15か月間にわたる出場禁止処分が明け、世界ランクも50位以内に返り咲いているシャラポワは、キング氏のレガシーから学んでいるとして、「実際のところ、ビリー・ジーン氏の物語にはかなり詳しいです。ジュニア時代から、彼女は私のキャリアにたくさんの影響を与えてくれましたから。彼女が私にしてくれたことには心から感謝していますし、これからもたくさんの人々にとってそうであり続けるでしょう」と語った。(c)AFP