【1月18日 AFP】米軍は核兵器戦略を全面的に見直し、新たなタイプの小型核兵器を開発したがっている。これに対し専門家らは、核をさらに拡散させ、核戦争のリスクが高まると懸念を示している。

 米国防総省の核戦略報告書「核態勢の見直し」(Nuclear Posture ReviewNPR)の草案で概要が示された核兵器計画に対する変更案は、バラク・オバマ(Barack Obama)前大統領が核兵器廃絶を訴えて2009年のプラハ演説で示した米国の核の未来に関するビジョンから著しく逸脱している。

 今日の安全保障環境は、米国防総省が前回NPRを発表した2010年に比べて格段に複雑になっている。米ニュースサイト「ハフィントンポスト(Huffington Post)」が入手した草案は、米国は北朝鮮やロシア、中国など現在直面している脅威を「現実的に評価」し、自国の核政策を再調整する必要があると述べている。

 草案の導入部分には「(2010年のNPR以降)世界的脅威の状況は、著しく悪化した」とするジェームズ・マティス(James Mattis)米国防長官による記述もある。