【1月18日 東方新報】中国ネット通販大手の京東集団(JD.com)はインドネシア、タイに続き、ベトナムに戦略的投資を行う。京東とテンセント(騰訊、Tencent)の子会社「VNG」は共に、ベトナムのEコマース・プラットフォームの「ティキ(Tiki)」に10億元(約172億円)を超える資金を調達した。今回の増資を通して、京東はTikiの大株主の一角をなすことになる。

 ティキは近年、ベトナムで急速に展開している一般消費者向け大手Eコマースサイトで、2時間以内に商品を配達する速達便サービスの「TikiNOW」で現地では知られている。設立7年で、書籍からファッション、家電に至るまで約4500種類の有名ブランド商品を取り扱う。この間、毎年100%を超える成長率で、業界他社の3倍を超える急速な成長を遂げており、数多くの投資ファンドの戦略的投資を獲得している。また、2017年の「ベトナムEコマースで最も影響力のある企業トップ10」入りも果たした。

 ティキは今後、京東の力を借りて世界中に調達・販売のネットワークを作り、より多くの有名ブランドをベトナム市場に輸入し、同時にベトナム現地のブランドを世界中に輸出することもできるようになる。これに際し、京東はティキと商品販売や貿易、物流、技術、供給チェーン管理など一連の業務で協力する。

 京東は既にインドネシア市場へ進出しているほか、タイのセントラル・グループ(Central Group)とも合資会社を設立するなど、東南アジア市場に向けたEコマースサイトを構築している。今回のベトナム市場への展開は、東南アジア市場全体でより強固な戦略的構造を構築し、今後の国際的な戦略を支えるための布石としている。(c)東方新報/AFPBB News