【1月17日 AFP】米カリフォルニア州ペリス(Perris)でこのほど、2~29歳の兄弟姉妹13人が両親により監禁されていた衝撃の事件が発覚した。地元当局の発表で明らかになったこの事件では、救出された13人のうち10人が栄養失調の状態にあった。中には鎖や南京錠でベッドに拘束されていた被害者もいた。

 同様の監禁事件は過去にもたびたび発生している。近年起きたいくつかの事件の概要を紹介する。

■近親者による監禁

・ロンドンで娘を30年監禁

 毛沢東主義の活動家として広く知られていたアラビンダン・バラクリシュナン(Aravindan Balakrishnan)受刑者(75)は、英ロンドンで自ら立ち上げた共同体で支持者らを洗脳し、性的暴行を加えていた。実の娘を30年間にわたり監禁していたが、2013年に娘が脱出したことで事件が明るみに出た。

 同受刑者に対しては、2016年に禁錮23年の有罪判決が言い渡された。娘は、命の危険を感じ共同体から脱出したとされる。発見時、すでに30歳になっていた。

・ウィーン近郊で娘を24年監禁、子ども7人出産

 オーストリアで起きた事件。エリザベス・フリッツル(Elisabeth Fritzl)さんは、父親のヨーゼフ・フリッツル(Josef Fritzl)受刑者からウィーン西郊の自宅地下室に24年間にわたって監禁され、繰り返し性的暴行を受けた。エリザベスさんが産んだ7人の子どもの1人が病気になり、医療施設での手当てが必要となったことから事件が発覚した。

 ヨーゼフ・フリッツル受刑者は、子ども1人を死亡させた殺人の罪と強姦(ごうかん)、強制隔離、近親相姦、自由束縛の罪で有罪判決を受け、2009年に終身刑が言い渡された。

・ナポリの家族、娘を18年間監禁

 イタリア・ナポリ北にある農家で、マリア・モナコ(Maria Monaco)さんは家族により18年間監禁され、2008年に救出された。警察が発見したマリアさん(当時47)は「恐ろしい衛生状態」の中で生活していたとされる。

 マリアさんは1990年に妊娠したが、子どもの父親の名前を明かさなかったことを理由に家族に監禁された。

・大阪で15年間監禁、娘凍死

 日本での事件。大阪で実の娘(33)を15年以上監禁して、凍死させた両親が2017年12月に逮捕された。柿元泰孝容疑者と妻、由加里容疑者は、娘が16、17歳ごろから精神疾患で暴れるようになったため、小さな部屋に監禁していた。司法解剖の結果、娘の体重は約19キロだったことが分かった。