【1月17日 AFP】アルゼンチン1部リーグのボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)へ復帰し、低調だった中国スーパーリーグ(1部)の上海申花(Shanghai Shenhua)での日々を「7か月の休暇」と表現したカルロス・テベス(Carlos Tevez)に対し、怒った中国のサッカーファンが 「恥知らず」や「ネズミ」のらく印を押している。

 テベスは上海から世界最高クラスの週給73万ユーロ(約9930万円)とされる給料を受け取りながら、けがとコンディション不良に悩まされ、中国では散々な時期を過ごした。そして悪夢を早急に終わらせるべく、1月にボカ復帰を決めた。

 15日にアルゼンチンのテレビに出演したテベスは、冗談半分で「調子は良い。7か月も休暇を取っていたからね」と発言。すると、上海時代に「重度のホームシック少年」のレッテルを貼られることもあったテベスに対し、中国のSNSでは怒りがあふれていた。

 あるユーザーは、中国版ツイッター(Twitter)のウェイボー(Weibo)に「サッカー界のならず者、そのケツをしまって、二度と中国に戻ってくるな、この野郎」と書き込んだ。別のユーザーは「あいつ以上の恥知らずはいないんじゃないか」とコメントしている。

 テベスはけがやコンディション不良でスーパーリーグの半分を棒に振り、出場した試合でも高額の給料に見合うプレーは披露できず、得点はわずか4ゴールにとどまった。中国のファンは、責任はテベスだけでなく、上海申花にもあると考えている。

 ウェイボーには「テベスのインタビューを見て、中国のサッカーファンとして今回も本当に胸が痛む」や「自分たちも駆け回るネズミを追いかけるみたいにテベスを追ってきたけれど、クラブ幹部も我が身をよく振り返るべきだ」といったコメントも投稿されているが、テベス狂騒曲に早く一区切りをつけたい上海申花は、ノーコメントを貫いている。

 対照的にアルゼンチンでは、テベスの自身3回目となるボカ加入が温かく歓迎されており、国の英雄ディエゴ・マラドーナ(Diego Maradona)氏からも「サンタの袋に札束を詰め込んでボカへ戻ってこれた」と支持されている。(c)AFP