【1月17日 CNS】漢字が世界へ向けて羽ばたいていく「漢字の世界旅」活動の始動セレモニーが9日、中国・重慶市(Chongqing)で開催された。この活動の目的は、漢字文化を媒体に海外に向けて中国文化を広めることにある。活動を通じて、重慶科学研究団体が研究・発明した英語のアルファベット26文字で漢字を解読するシステムなど、海外の中国語学校や教育施設へ導入していく。

「漢字の世界旅」は、中国政府が掲げる「中国印象(チャイナ・インプレッション)」文化芸術祭プロジェクトの一環。重慶市は、中国文化部による全国40都市の「一帯一路(One Belt One Road)」の重要投資項目の一つとして組み込まれている。

 活動では、漢字文化圏外の人たちに中国書道の鑑賞や漢字を実際に書いてもらう体験などを通じて中国文化を感じてもらい、中国と海外の友好をさらに深めることを目的とする。このほか、漢字の書き方を国際化させることを目的とした約100近い公開授業なども展開し、漢字文化を広めていく。活動運営者の張航(Zhang Hang)氏は、「漢字を積極的に広め、パリやロンドン、ロシアのサンクトペテルブルクなどで漢字文化のプロモーション活動を展開していく」と話す。

「漢字熱」が世界的に盛んになれば、多くの外国人が中国語の勉強を始めるようになる。中国教育部の組織機関の大まかな統計によると、中国の国外の中国語学習者数は、海外の華人・華僑の約6000万人を含めると、すでに1億人を超えるとされる。こうした学習者たちにとって、「最大の壁」になっているのが漢字の読み書きだと言われている。(c)CNS/JCM/AFPBB News