【1月16日 AFP】ベルギーで、女性がレイプされたときにオーガズムを感じるかという議論を自身のラジオ番組内で行い、激しい抗議を受けていた人気司会者が15日、番組を降板すると発表した。

 降板を発表したバンジャミン・マレシャル(Benjamin Marechal)氏が司会を務めていたのはフランス語放送のベルギー公共放送RTBFの番組で、議論を呼ぶスタイルで知られている。

 マレシャル氏は先週の放送で、元ポルノ女優のブリジット・ラーエ(Brigitte Lahaie)氏が、レイプを楽しめる女性もいると発言したことについて視聴者に意見を求めた。

「ブリジット・ラーエが言っていたのだが、レイプでオーガズムを感じることができるらしい。これについて皆さんの意見は?」と、マレシャル氏はリスナーに呼び掛けた。

 これに地方自治体の関係者らは激しく反発。国の放送監視機関には苦情が12件寄せられ、RTBFは謝罪に追い込まれた。

 マレシャル氏は15日朝の生放送中、RTBFの別のプロジェクトに携わるため、10年間司会を務めた同番組を降板すると発表。この半年間で2度降板を申し入れていたと釈明したが、レイプに関する発言についての謝罪はなかった。

 性的暴行被害をめぐっては、仏女優のカトリーヌ・ドヌーブ(Catherine Deneuve)さん(74)が14日、セクハラを告発する「#MeToo」運動を批判する公開書簡への署名で反発を受け、性的暴行の被害者に謝罪している。(c)AFP