【1月16日 CNS】中国でモバイル決済の顧客争奪戦が、ますます激化している。アリペイ(Alipay)とウィーチャットペイ(WeChat Pay)の二大巨頭が市場を独占してきたが、新たなモバイル決済も頭角を現している。

 中国銀聯(China UnionPay)は2017年12月、QRコードによるモバイル決済サービスアプリ「雲閃付(QuickPass)」を発表、市場に参入した。

 戦場は徐々に範囲を広げており、近年は特に交通機関との提携において、し烈さを増している。中国人民大学(Renmin University of China)重陽金融研究院の董希淼(Dong Ximiao)高級研究員は、「交通機関は地域によって独立している。中国交通運輸部の統計によると、全国で毎日、約3億人が公共交通機関を利用しており、巨大な市場と使用頻度の高さが魅力だ。各社が必死になって普及活動をしている」と話す。

 一方で、人々の生活にも深く影響している。あるインターネット上の質問サイトでは、「どんな時にモバイル決済があなたの生活を変えたと感じますか?」との問いかけに対し、3500件以上もの回答が寄せられた。「しばらく使っていなかった財布にカビが生えているのを見た時」や「友人との会食の会計時、おごるために互いに伝票を奪い合う方法が、QRコードの読み取りを邪魔するという方法に変わったと気づいた時」といった回答が見られた。

 中新網(CNS)のウェイボー(Weibo)アカウントで、出かける際に財布を持つかどうかについてアンケートを行った結果、回答した1018人中41.8%が「持たない」、41.1%は「持っていくが、携帯電話で支払うことが多い」と答えた。携帯電話一つで何でもできる日もそう遠くない。(c)CNS/JCM/AFPBB News