【1月15日 東方新報】髪の毛が霜に覆われ真っ白になった写真が話題になり、有名になってしまった「霜少年」こと王福満(Wang Fuman)君は8歳。中国・雲南省(Yunnan)昭通市(Zhaotong)魯甸県(Ludian)の小学校に、片道1時間の道のりを徒歩で通っている。写真が撮られた日も、王君は期末テストを受けるために急いで歩いて登校した。服は自分で手洗いするのだが、水が冷たく、3枚ある厚手の服は汚れて洗っていなかったため、この日は薄手の服を2枚羽織って、家を出たのだという。

 この写真をきっかけに、王君のように両親が都市に出稼ぎに行き、きょうだいや祖父母と共に村に残される「留守児童」が注目を集めている。魯甸県は会議を開き、高山地区の学校に暖房設備を配備するよう義務付けることを決定した。

 王君の両親は出稼ぎ中のため、祖母と姉と暮らしているが、祖母は別の親戚を訪ねるなど家を空けることが多く、普段は姉と2人きりなのだという。家事はすべて自分たちでこなし、宿題の少ない方が食事の支度をするなど、支え合って暮らしている。

 通学路は舗装されておらず、冬になると凍って滑りやすくなる。王君は、「学校が好き。特に数学が面白い」と話す。冬休みには、父親が働く昆明市(Kunming)に遊びに行きたいという。将来は、北京(Beijing)の大学に進学するのが目標だ。