【1月15日 AFP】スリランカのマイトリパラ・シリセナ(Maithripala Sirisena)大統領は14日、39年前に施行され、先週に財務相が撤廃を決めたばかりの女性による酒類購入を禁じる法律を復活させると発表した。酒類規制の緩和をめぐっては、仏教徒が大多数を占める同国の一部で反発を招いていた。

 スリランカでは1979年に、女性に対していかなる種類の酒の販売も禁じる法律が施行されたが、マンガラ・サマラウィーラ(Mangala Samaraweera)財務相が10日、撤廃を決めていた。しかし、それからわずか4日後、シリセナ大統領はサマラウィーシリセナ氏に決定を取り消すよう命じた。

 大統領府は声明で「明日(15日)より、財務相の命令は破棄される」と述べ、現状が回復するとしたが、破棄の理由については明らかにしていない。

 財務省報道官はAFPの取材に、この法律の撤廃は性差別的な法令を廃止する取り組みの一環だと説明していた。

 だが、消費者保護団体「National Movement for Consumer Rights Protection」は飲酒を推奨しているとしてサマラウィーラ氏を批判。シリセナ大統領に規制を復活させるよう働きかけていた。(c)AFP