【1月11日 AFP】中国陸上競技協会(CAA)は10日、五輪にも出場したマラソンの国内女王、王佳麗(Jiali Wang)が2度目の薬物違反を犯したとして、8年間の出場停止処分を科した。

 五輪の中国国内版にあたる2017年の全国運動会(2017 National Games of China)で、女子マラソンの金メダルを獲得した王佳麗だが、8月の抜き打ち検査で赤血球の数を増加させるエリスロポエチン(EPO)が検出された。31歳のため、選手としての再起は事実上不可能となった。

 CAAは他に4万元(約68万円)の罰金と、同選手のコーチへの永久追放の処分も科している。王佳麗は2012年のロンドン五輪のマラソンに出場して57位。国営の新華社(Xinhua)通信によると、2013年にも薬物違反で2年間の出場停止処分を受けていた。

 これとは別に、中国反ドーピング機関(CHINADA)は、2017年に国内で見つかった薬物違反が77件だったことを明らかにし、薬物違反が根絶に向かっている証拠だと話した。中国では今週、2月に開催される平昌冬季五輪を前に、スピードスケートの石暁セン(Xiaoxuan Shi)が薬物違反で2年間の出場停止を受け、2件連続で代表チームから違反者が見つかっていた。

 CHINADAは薬物違反の撲滅を目標に掲げ、昨年は過去最多となる1万7000回の検査を実施した。陽性反応が出たのは132件だったが、新華社によれば、そのうち55件はクレンブテロール(clenbuterol)に汚染された食べ物が原因だったため、CHINADAは処分しなかったという。(c)AFP