【1月11日 AFP】チュニジア各地で9日から10日にかけ、政府の緊縮政策に抗議する人々と警官隊の間で衝突が起き、警官49人が負傷、計206人が身柄を拘束された。同国の内務省が明らかにした。

 同国は、中東の民主化運動「アラブの春(Arab Spring)」につながった2011年の民衆蜂起以降、民主主義への移行が比較的平穏に進んできたことが評価されてきた。だが、革命から7年を経た今年の年初、新たな緊縮予算が導入され、付加価値税と社会保障負担の引き上げが実施されたことで、政府の経済政策に対する不満が沸騰した。

 目撃者の話によると、首都チュニス近郊では9日夜、若者集団が混乱に乗じて店の窓に石を投げつけ、家電製品などの商品を奪う事件が発生。警察がこれに介入し、催涙ガスを発射した。(c)AFP/Caroline Nelly Perrot