【1月9日 AFP】今や多種多様なスタイルがあるジーンズだが、定番の色といえばやはりインディゴブルーだ。ブルーデニムの需要を満たすため、世界では毎年4万5000トン以上のインディゴ染料が生産されている。だが環境保護者によると、その廃棄物の大半は河川に流されている。

 研究者らは8日、環境により優しい方法でこの染料を生産する手法を英科学誌「ネイチャー・ケミカルバイオロジー(Nature Chemical Biology)」に発表した。研究者らは、研究室培養のバクテリアを使用するという、商業的にはまだ実行可能ではないこの方法は「歴史はあるが持続可能性のないインディゴ染めに待ち望まれていた新技法」だとしている。

 論文の著者らは「インディゴ染料の需要はかつてなく増大しており、環境にもたらす影響はこれ以上持続できなくなっている」と警告。毎年約40億着も生産されているデニム衣料の大多数がインディゴ染めで、「重大な持続可能性の問題」が存在するという。

 第一の危険は、インディゴ染料の生産には、ホルムアルデヒドやシアン化水素といった有毒化学物質の使用が必要であることだ。さらなる問題は、合成インディゴは水に溶けないので、染色に使うには分解すると硫酸塩と亜硫酸塩になり染色工場や排水処理施設の機械や配管を腐食させる二チオン酸ナトリウムなどの化学物質が必要となることだ。