【1月7日 AFP】シリア内戦にバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権側に立って参戦したアフガニスタン人2000人以上が死亡したと、義勇兵部隊がイランメディアに明らかにした。

 義勇兵部隊「ファテミユン・アフガン旅団(Fatemiyoun Brigade of Afghan)」のゾヘア・モジャヘド(Zohair Mojahed)氏によると、同旅団はシリアで5年間戦闘を続けてきた。

 モジャヘド氏は6日付の改革派日刊紙シャルグ(Shargh)に掲載されたインタビューで「イスラム教のためにこの旅団の2000人以上が殉教し、8000人が負傷した」と語った。

 イランがシリアとイラクで作戦行動を取る部隊の人数や戦死者を公表するのはまれだ。退役軍人組織が昨年3月、義勇兵の死者は2100人と公表していたが、外国人戦闘員の人数は明らかにしていなかった。

 イランはシリアやイラクでの戦闘に職業軍人を派遣していることを否定し、軍事顧問とイラン、アフガニスタン、パキスタンから集まった義勇兵で構成された部隊しか派遣していないと主張している。

 ファテミユンはイランがシリアとイラクに派遣した最大の部隊とされており、アフガンのイスラム教シーア派(Shiite)の義勇兵で構成されている。

 イランはこれまでアフガンで旧支配勢力タリバン(Taliban)と戦うアフガン政府軍を支援してきたほか、1980~88年のイラン・イラク戦争では当時のサダム・フセイン(Saddam Hussein)政権との戦いに義勇兵を動員した。モジャヘド氏によると、1980年代にイラクで約3000人のアフガン人が戦死した。

 イラン政府はこうしたシリアやイラクでの戦闘で「殉教」した外国人義勇兵の遺族にイラン市民権を与えている。(c)AFP