【1月7日 AFP】シリア首都ダマスカス近郊で6日、シリア政府軍とロシア軍による空爆が行われ、民間人少なくとも17人が死亡した。在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」が明らかにした。

 空爆が行われたのは、シリア国内で反体制派が支配する残り少ない地域の一つ東グータ(Eastern Ghouta)で、現在は毎日のように政府軍側の空爆対象となっている。

 シリア人権監視団によると、6日の空爆で最も死者が多かったのは東グータのハムリエ(Hammuriyeh)地区で子供4人を含む12人が死亡した。同監視団のラミ・アブドル・ラフマン(Rami Abdel Rahman)代表によると、シリア政府軍とロシア軍の航空機が「東グータの民間人の居住区数か所に激しい空爆を続けている」という。

 ラフマン氏によると、東グータではハムリエ地区の他にも、マディラ(Madira)地区で2人、エルビン(Erbin)地区で3人が死亡し、3地区で35人が負傷した。

■泣き叫ぶ男の子を抱いて走る

 ハムリエ地区にいたAFPの記者によると、正面が吹き飛ばされて大きな穴が開いた住宅の残骸が道路に崩れ落ち、市民ボランティアでつくる民間防衛隊「ホワイト・ヘルメット(White Helmets)」が負傷者の救護活動に当たった。

 泣き叫ぶ男の子を抱いて炎上する車の脇を走り抜ける男性や、死んでいるとみられる子供を抱えた男性もいた。

 頭に軽傷を負ったムスタファ・アブバドゥル(Mustafa Abu Badr)さん(33)は、「他の人たちと一緒にいたときに、飛んできたものが近くに落ちた」と話した。「爆発で私は5メートル吹き飛ばされた。7人が負傷し、1人が死んだ」 (c)AFP