【1月7日 AFP】ミャンマー北東部ラカイン州北部で5日、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の武装組織が治安部隊の車両を襲撃し、隊員2人と運転手1人が負傷した。同国軍が6日明らかにした。 

 ラカイン州では昨年8月、ロヒンギャ武装組織による襲撃事件が相次ぎ、警官など少なくとも12人が死亡したことを受け、軍が激しい掃討作戦を実施。これまでに約65万人のロヒンギャ難民が隣国バングラデシュに避難している。

 この掃討作戦以降、一連の事件を実行した反政府武装組織アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)による襲撃はほとんど発生していない。

 ミャンマー軍は、ラカイン州北部で5日午前、治安部隊の車両1台が移動中にロヒンギャ戦闘員「約10人」によって襲撃されたとの声明を発表。襲撃は手製の地雷や銃によるもので、治安当局者2人と運転手1人が負傷したが、「治安部隊員が反撃したためテロリストたちは撤退した」と説明している。

 ラカイン州では今月末にもロヒンギャ難民の帰還計画が始まる予定だが、暴力の増加や軍部隊増強によって計画実施に対する懸念が高まるものとみられる。(c)AFP