【1月6日 AFP】コンピューターゲームに依存する危険性についての専門家の総意を受けて、今年「ゲーム障害」が疾病の一つとして定義されることになった。世界保健機関(WHO)のタリク・ヤシャレビチ(Tarik Jasarevic)報道官が5日、スイス・ジュネーブで報道陣に発表した。

「ゲーム障害」は今年6月に発行される国際疾病分類(ICD)第11版に記載される。

 同障害に関する現在の定義は「インターネットゲームやテレビゲームなどに関して、ゲームをする衝動を制御できず、他の興味や活動よりゲームを優先する行動パターン」とされている。この他、悪影響が出ているにもかかわらずゲームをやり続けるなどの症状も当てはまるという。

 ヤシャレビチ報道官によれば、暫定的な指針では、少なくとも1年間にわたってゲームに対して異常な執着を示している場合はゲーム障害という診断が下され、「嗜癖(しへき)行動」として分類される。

 ゲーム障害は、拡大し続けるオンラインゲームに触れる機会が多い若年層に特に影響することが事例証拠によって示されている。

 一方でヤシャレビチ報道官は、問題の範囲を推測するのは時期尚早だとし、「ゲーム障害は比較的新しい概念であり、集団レベルでの疫学的データはまだない」と述べた。しかし、医療の専門家らは、問題があるという点と、ゲーム障害がICDに正式に盛り込まれることは適切な手段を取る第一歩となるという認識では基本的に意見は一致していると述べた。(c)AFP