【1月6日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の任期1年目の内幕を暴露した書籍「Fire and Fury: Inside the Trump White House(仮訳:炎と怒り──トランプのホワイトハウスの内側)」が5日、米国で発売され、トランプ氏の大統領としての資質をめぐる議論を再燃させている。著者のマイケル・ウルフ(Michael Wolff)氏は書籍発売に合わせ行われたインタビューで、トランプ氏は側近たちから「まるで子どものよう」だと言われていると主張した。

 トランプ氏は同書の出版差し止めを試みたものの、出版社は「前例のない需要」を理由に発売を4日間前倒しすることを決定。5日に店頭販売と電子版の配信が開始された。首都ワシントン市内の書店では瞬く間に完売し、一部の店では同書をいち早く手にしようとする人々が前日の深夜から行列を作った。

 ウルフ氏は同書で、トランプ氏の資質に深刻な疑念を抱く側近らの言葉を紹介。大統領について、スティーブン・ムニューシン(Steven Mnuchin)財務長官とラインス・プリーバス(Reince Priebus)前大統領首席補佐官は「愚か者」、ゲーリー・コーン(Gary Cohn)国家経済会議(NEC)委員長は「とんでもなく愚か」、H・R・マクマスター(H.R. McMaster)大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は「間抜け」と呼んでいたと記している。

 トランプ氏は同書を「いんちき」で「うそだらけ」と批判。同氏が所属する共和党も激しく反発しているが、ウルフ氏は米NBCテレビのニュース番組「トゥデイ(Today)」でのインタビューで、自著の内容に間違いはないと主張した。

 ウルフ氏は、「取り巻きの100パーセント」がトランプ氏の資質に疑念を抱いていると断言し、「彼はまるで子どものようだと、誰もが言っている。つまり、すぐに満足させてあげる必要があるということ。彼がすべてなのだ」と語った。

 また、同書執筆のための取材を受けていないとするトランプ氏の主張に対し、「大統領とは確実に話した。取材とは思われていなかったかもしれないが、オフレコではなかったことは確かだ」と反論した。

 米誌ニューヨーク(New York)のコラムニストとして名をはせたウルフ氏は、権力者に対しても歯に衣着せぬ姿勢で知らせており、過去にもメディア王ルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏の事業の内幕を赤裸々に暴いた伝記などで話題を呼んできた。だが一方で、論争をあおったり事実を拡大解釈したりする傾向があるとの批判も浴びている。(c)AFP