【1月3日 AFP】ドイツの首都ベルリンの刑務所から過去1週間に計9人もの受刑者が脱獄するなどして一時行方が分からなくなる事件が発生したことを受けて、当局が非難の嵐にさらされている。既に1人が警察に身柄を拘束され、1人が弁護士と共に出頭しているが、依然として残り7人が逃亡中。

 脱獄が相次いだのはプレッツェンゼー(Ploetzensee)刑務所。日刊大衆紙ビルト(Bild)は今回の警備ミスを「理解不能」と断じ、政治家らは同市のディルク・ベーレント(Dirk Behrendt)法相の辞任を要求。またツイッター(Twitter)ユーザーらは、同刑務所の「門戸開放」政策をやゆした。

 DPA通信によると、ベーレント氏が週末に更に受刑者2人が脱獄したことを認めたという。

 最初は昨年12月29日に窃盗や加重暴行などの罪で服役中だった4人が脱獄。刑務所内の作業場から持ち出した大型ハンマーなどで通気口を破壊して逃げ出したとされる。うち1人は弁護士と共に出頭しており、より警備が厳重な刑務所に移送されるという。

 翌30日には、1日限りの仮釈放から刑務所へ帰るはずだった受刑者が戻っていないことが発覚。さらに元日、前夜のうちに2人が脱獄しているのが見つかった。うち1人については、警察がその日のうちに身柄を拘束したという。(c)AFP