【1月1日 AFP】レバノンで、自治体の職員が野良犬に毒入りの餌を食べさせる様子を捉えたとされる動画が公開され、市民から激しい怒りの声が上がっている。

 首都ベイルート郊外のゴーベイリー(Ghobeiry)で撮影された動画には、餌の入った容器の近くで横になり、ガタガタと震えながら口から泡を吹いている複数の犬が映し出されており、その後、職員が野良犬を持ち上げ、トラックの荷台に放り投げていた。

 動画を公開した動物保護団体「アニマルズ・レバノン(Animals Lebanon)」は、政府に対応を求める一方で、ゴーベイリー当局は、複数の職員に停職処分を科し、調査を開始したことを明らかにした。また「複数の保健職員が個人的な判断に基づいて取った、悪質で非難されるべき行動」だとした上で、当局には一切の責任がないとの認識を示した。

 しかし地方自治体を統括するヌハド・マシュヌク(Nohad Machnouk)内相は、ゴーベイリー当局の対応について調査するよう命じたと述べている。 

 ミシェル・アウン(Michel Aoun)大統領は、自身が飼っている犬と一緒に撮った写真を公開し、昨年8月に署名した新しい法律では、動物に苦痛を与えるいかなる行為が処罰の対象となり、最大1万3000ドル(約150万円)の罰金が科せられるとコメントした。(c)AFP