【12月28日 AFP】米南部アラバマ州で今月行われた上院議員補欠選挙で敗れた共和党候補のロイ・ムーア(Roy Moore)氏が27日、選挙で不正が行われた可能性があるとして、裁判所に不服の申し立てを行った。州当局は翌28日に、選挙結果を確定する予定だった。

 共和党寄りの同州の元最高裁長官でキリスト教保守派のムーア氏は、10代少女に対するわいせつ行為を含む性的不品行疑惑を払拭(ふっしょく)することができず、民主党候補のダグ・ジョーンズ(Doug Jones)氏にまさかの敗北を喫した。

 得票率はジョーンズ氏が49.9%、ムーア氏が48.4%で、投票総数130万票のうち約2万1000票という僅差だった。

 ムーア氏陣営は、選挙に不正があった可能性があると主張。今回の申し立ての理由について、「選挙不正の証拠を保全し、本選挙の結果をねじ曲げた可能性のある不正の徹底捜査を終えるまで、ジョン・メリル(John Merrill)州務長官による補選結果の確定を延期するため」と説明している。

 同陣営は、「ジェファーソン(Jefferson)郡の20選挙区における不正疑い」に触れ、「選挙結果を覆すのに十分だった」と訴えている。(c)AFP