【12月28日 AFP】イスラエルは、エルサレム旧市街(Old City)にあるユダヤ教の聖地「嘆きの壁(Western Wall、西の壁)」の近くに新設される駅を、米大統領にちなみ「ドナルド・ジョン・トランプ(Donald John Trump)駅」と命名する意向であることが判明した。イスラエルのイスラエル・カッツ(Yisrael Katz)運輸相が26日、命じた。

 トランプ氏は米政権が長年取り続けた政策を破棄し、エルサレムをイスラエルの首都と認定。これに対してイスラエルは称賛を贈る一方、国際社会からは非難の声が巻き起こっている。

 声明によるとカッツ氏は26日、テルアビブとエルサレムの間に建設中の高速鉄道を旧市街のユダヤ人地区にまで延伸し、嘆きの壁のそばに駅を設置する計画を承認。また、トランプ氏のエルサレムに関する「歴史的で勇気ある決断」に称賛の意を込めて、同駅を「ドナルド・ジョン・トランプ駅」と名付けるよう命じたという。

 トランプ氏のエルサレムをめぐる政策転換に対し、パレスチナ各地ではパレスチナ人による抗議デモが発生したほか、国連総会(UN General Assembly)はエルサレムをイスラエルの首都と認定した米政府の決定を無効とする決議案を採択した。(c)AFP